歯周病の「毒素」について

歯周病は口腔トラブルとしてだけではなく、全身の疾患にも影響を及ぼすような事柄が報告されているようです。歯周病を発症いたしますと、お口の中の菌が毒素を作り出し、歯茎周辺を流れる毛細血管などを通じて血液の中に入り込み、歯周病の毒素が全身に駆け巡るというような研究結果が明らかとなっているようです。歯周病菌がつくり出す毒素が、全身を駆け巡ることによって、脳卒中・動脈硬化・心筋梗塞などの発祥に大きな影響を与えることが分かりはじめているようです。また、歯周病にかかっている妊婦さんの中には、早産や低体重児を出産するリスクが高くなると言われております。妊娠中は女性ホルモンの変化から歯周病にかかりやすい状態であるなどとも言われ、つわりの時期に差し掛かった妊婦さんが歯ブラシを口に入れることもできないことから、口内環境のバランスが乱れがちになってしまうケースは数多く報告されているようです。妊婦さんは、出産を迎えるまでの間に食事の面におきましても、好き嫌いが激しくなったり、急に甘いものだけが食べたくなったり、突如として訪れる食の指向への変化から食生活の乱れがちになり、栄養が偏ってしまったり食事の回数が増えることで、さらに歯周病や虫歯のリスクが高くなると言われております。妊活を試みる女性の皆さんは、まずかかりつけ歯科医なので、正しい歯ブラシのブラッシング方法などの指導を受けるとともに、妊娠中の歯科受診方法についてなど、口腔トラブルに関する不安な事柄に対しては、あらかじめ相談しておくことが良いでしょう。