自分用の歯ブラシをどのような基準で選べばよいのかは、医療関係者でもない限り分からないものです。昔の歯ブラシとは異なり、現在市販されている歯ブラシはどれもポリプロピレン等の樹脂製で、毛はナイロン製です。一見しただけでは違いが分からないのも確かです。違いが無いのは毛先の形状にも言えることで、ほとんどの歯ブラシはラウンドカットされており、安い歯ブラシでも構わないような気さえします。ただ歯ブラシは口内に入れるものですから、清掃効果はもちろんのこと、安全な仕様でなければなりません。パッケージに詳しい仕様が記載されていない歯ブラシは、選択肢から外した方が無難でしょう。では何を基準に選ぶべきかと言えば、年齢と口腔の状態です。成人していない場合は口腔の発育の程度を考慮しなければなりませんし、きちんと握れる柄でなければなりません。歯並びが悪かったり歯肉に疾患があったりする場合は、歯ブラシだけでなく、適宜別の清掃器具を併用することも検討すべきです。植毛部の大きさについては迷われる方も多いのですが、歯磨きのスキルがそれなりにあると自認している人は、小さい方が細部まで清掃できるため、適しているのではないでしょうか。逆にスキルが十分でないと考える人は、大きい頭部で効率的に清掃するのも悪くないでしょう。毛の硬さについては、市販されている商品のパッケージに記載された「かため」「ふつう」「やわらかめ」の区分を参考にします。歯肉が弱っている時は「やわらかめ」を、健常であれば「ふつう」を選びましょう。「かため」は歯肉を傷つけることもあるため、用途に合わせて使うようにしましょう。